里村工務店ブログ

建築雑誌を読んでいるとなるほどね~と思うことがたくさんあります。
構造や部材関係の事はもちろんですが今の日本の間取りの事で
何件か読んだ記事をまとめてみました。

当たり前の様に使っている「~LDK」という間取り。
今は4人家族だと和室ナシの3LDKか、和室アリの4LDK、がほとんどだと思います。

戦後の過酷な住宅難をなんとかするために公団によって2DKいわゆる「団地」の供給が始まりました。
経済が豊かになるにつれ、2DK→2LDK→3LDK と住みやすさを求めた間取りに変化していったんですが・・・・・・
今、議論されているのがそれが、個々を重視した間取りになりすぎている事、だそうです。

個室を各自持っていると自然にリビングに集まる事が少なくなってしまう。
この辺は8月にニュースに載せた「頭のよい子が育つ家」とかぶりますね。
でも思春期になれば子供部屋はゼッタイ必要だし、
でも個室にずっとひきこもっているのはやはり家族としては不安。

そんなジレンマの中、IHの普及によってDKが一体化することが可能となり、
(IHならキッチンまわりがクリーンでいられるから)
DKで家族がみんな集まり、友人が来てもDKをメインに接待するスタイルが増えてきました。

たとえば、オープンスタイルのキッチンのアイランドカウンターとつなげて
大きなリビングテーブルを置き、その周りに生活用品や、本、ゲームなどなどを収納
することによって自然に家族が集まるような間取りにします。
昔、囲炉裏を囲んで食事をしていた事を考えると自然な事かもしれませんね。

個室にこもらなければコミュニケーションが取れる、それによって家族の団結が強まる。
コミュニケーションが取れることによって子供の成績が上がる。などなど・・・
生活のしやすさ、通風、開放感、スタイル、と共に、生活設計の目的を含んだ間取りも大事かも。

間取りからは離れちゃいますが、
キッチンに立つママと食事をとったり勉強したりしているパパと子供達と
目の高さを合わせる(アイレベルの調整)のがとってもいいなと思います。
インテリア雑誌でキッチンが一段さがった家が載っていて団欒している
ご家族の雰囲気がとってもよかったんです。
「あ、そうか、目線の高さが同じだからかあ」と気づきました。

コストを考えると土地に傾斜があるなどでないとなかなか有効ではないかもしれませんが
みなさんも雑誌などで「おっやってみたいな」と思う事を探してみてください。